※私は自分の実体験をもとにこの記事を書いています。専門家ではありませんので、その点をご承知おきください。何かの参考になれば幸いです※
私はカサンドラの脱出方法として、物理的、心理的に夫の占める割合を下げることが重要だと考えています。
物理的というのは、経済的な依存度、実際に関わる時間や接触頻度(同居→別居→離婚の順に下がる)、義実家との関わり方、家事・子育てに夫がどれくらい関わっているか、などです。
今回は、もうひとつの方の心理的な割合のほうに焦点を絞って考えてみたいと思います。
尚、この記事はカサンドラの底の鬱状態にある方には向かない記事ですのでご注意ください。
「カサンドラから抜け出したいけど、どうしたらいいかわからない」、
「長年悩んできたけど、出口が見えない。どうしたら?」、
「アスペルガー夫とうまくやる方法を探している」
というような、少しだけ前向きな気持ちを含んでいる方へ向けて書いています。
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【目次】
- 自分の幸、不幸を夫のせいにしていたら、自分の道を進めない
- 他人のせいにするのは、心理的な依存
- 優しすぎるカサンドラ妻
- アダルトチルドレンの傾向を考える
- カサンドラは人生の課題を課されている
- 何かを少し変えていくところから
- 一日一善という言葉
- まとめ 夫がアスペルガーだからって、あなたは不幸になる必要はない
自分の幸、不幸を夫のせいにしていたら、自分の道を進めない
夫がアスペルガー。この事実は、強烈な意味を持っていますよね。実際に経験しているあなたなら、どういうことか既に理解していると思います。
もう、何事もスムーズにはいかないでしょう。夫婦の会話もキャッチボールができないどころではなく、もはやドッジボールですね…。お察しします。
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そんな日常を嘆き、悲しみ、夫に対する怒りが湧くのは当然のことです。「どうして私の日常はこんなことになってしまったんだ」「夫のせいで私の日常はぐちゃぐちゃだ」「あんな夫を選んでしまった自分が情けない」そんな気持ちになってしまいますよね。
私もずっとそうだったんです。長年夫のやることなすこと、「あーあ!」「まったく!」「どうしよーもない!」「とんでもない人だ!」と思っていました。実際、そういう出来事ばかり起こすんですが…。
でもその状況って、夫の至らなさばかりに怒りのエネルギーがとられて自分が苦しくなるばかり。地獄なんですよね。抜け道がありません。だってASの性質は変わりませんから。
なぜカサンドラ妻は、孤独に陥ってしまうのでしょうか。夫との地獄のような日々から抜け出すにはどうしたらいいのでしょうか。
他人のせいにするのは、心理的な依存
まず大切なことは、あなたの人生を決めるのはあなた自身であり、夫ではありません。
いつも夫の動向が気になって、あれをやらない、これがわからないとイライラしていると、あなたは幸せを感じることはできません。夫がASでもあなたは幸せになる自由があります。心の持ち方は誰にも支配することはできないからです。
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そのうえで、一つ考えてみましょう。
あなたは自分の幸せを、夫に託しすぎていませんか?
もし夫がASだから私は幸せになれないのだと考えているならば、それは依存です。
そう考えるとショックですよね。
でも、夫は(私に対して)「~するべきだ」「~しないなんてひどい」といつも考えているならば、自分の夫に対する期待値と依存度を検討してみる必要があると思います。
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ASの夫があなたをおんぶすることは不可能です。もうわかっていますよね?
でも、あなたはおんぶを求めていませんか?
おんぶできる人を求めて、離婚して他の人を探すのか。
それとも、おんぶを卒業して、一人で歩くか…。
「おんぶなんてそんな重々しい依存はしてないわ。私はただ支え合って生きたいだけ。」
わかります。でもAS夫にとっては、おんぶしてと言われてるのと同じなんです。
優しすぎるカサンドラ妻
夫がなんかおかしいと思ったとき、すぐに離婚する人もたくさんいます。しかし離婚しないでずっと悩む人もいます。
情があって捨てられないという人も。
私自身、結婚前に夫に別れを告げたことがありました。その時、彼はなんと「俺を見捨てるのか!」と言ったんです。
そして、私は優しすぎた…
カサンドラになる人は、優しい人が多いと聞きます。でも本当の優しさではないかも?と年齢を重ねて思います。
強さがないと真の優しさにはならないと、今なら分かるんですけどね…。
こんなに大変な人をどうにかしようと頑張ってしまうのがカサンドラ妻なのかもしれません。普通の人は、大変なのは本人の問題だからと放っておくことが出来るんです。もしくは、嫌だから関わらない(こっちのほうが多いですかね)。きちんと自分の幸せを守ることが出来ます。
でもなぜかカサンドラ妻は、AS夫と別れない、ずっと一緒にいる、常に考えてしまう…。
なぜなのでしょうか。
アダルトチルドレンの傾向を考える
カサンドラ妻にはアダルトチルドレン(AC)が多いと言われています。
ACがどういうものなのかは、すでにご存じの方も多いと思いますが、私もACの自覚があります。
ACは、子供のころに家庭を守るために自分の行動をコントロールしてきました。
それはすなわち、(自分の幸せは置いておいて、)他人の幸せを優先するという思考が染みついているということなんです。
この考え方は、実は危険です。
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あなたがもしACで、子供のころ親の機嫌をとったり、家族が崩壊しないために日々を過ごしていたとしたら、この考えが通常モードになっている可能性が高いです。あなたにとっては普通のことでむしろ素晴らしい献身的な信条となっているかもしれませんが、世の中の多くの人(健康な考え方を含む)はそういう考え方をしません。
嫌な人がいれば、離れる。他人の感情は自分のせいではない。嫌なことをする人はその人の責任。そう考えて、関わらないようにしているのです。
しかしACのあなたにとって、「家族」を守ることはとても大切なことです。子供のころのあなたにとって、生命を守るよりどころであった家庭。それを守るために行動した経験。それが大人になった今でも深いところで強くあなたに影響を与えているからです。
そういうような深いところにあるACの考え方が、苦しみながらも夫と離れられない原因とはなっていませんか?
カサンドラは人生の課題を課されている
最近思うようになったのは、私は夫から人生の課題を与えられているということです。
自分の幸せを自分で作っていくこと。他人を優先して自分を置いてきぼりにしたり、自分の幸せを他人に依存したりしない。
しっかりと自分で自分の人生を作っていくことを学んでいるのだと思います。
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そのようにして、夫への心理的な依存を減らしていくと、「~をやってくれない」「また~した!」と怒っていたことが、イライラしなくなったんです。夫に対する態度も変化し、自分でもひどい態度をとっていたなと反省しました。
依存=甘えていたんですよね。
夫がASだからって、ひどい態度をとっていいというわけでもありません(耐えられないこともあるかと思いますが…(;_;))
心理的な自立は、夫との適切な距離感にも繋がります。
何かを少し変えていくところから
とはいえ、いきなり一気に変えることは難しいと思います。まずは少しずつ、一歩一歩変えていけばいいと思うのです。
少しずつ変わっていく実感があれば、希望も見えて、絶望に陥らずに済みます。
一日一善という言葉
そこでお勧めしたいのが、「一日一善」という言葉です。この言葉から私は自分を取り戻すことが出来ました。
AS夫との壮絶な毎日の中で、いつしか人生のどん底、もう生きていたくないという日々を送っていました。
どうにか楽になりたい。もう家事も子育てもどうでもいい。でもまた朝が来てしまう…
そんな時に、なぜか心に浮かんだ言葉が、一日一善でした。
なんとなく調べてみると、仏教のきちんとした言葉だったんですね。こちらを参照ください。
しかも、一つ行えば、他の5つもやったことになるとのこと。なんだか心が軽くなりますよね。
それからというもの、ふとした時に「一日一善」と口に出して心がけるようになったんです。
すると、AS夫のことはどうでもよくなり(笑)、自分がやるべきことに集中し、周りの人にも明るくふるまえるようになりました。
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まとめ 夫がアスペルガーだからって、あなたは不幸になる必要はない
カサンドラになる人は、人間的な成長を求めている人なのではないでしょうか?
私たちは夫との壮絶な日々を超えて人間的に成長できているはずです。
AS的な思考に引っ張られず、強く、優しく(本当の意味で)、思いやり、自立して生きていきましょう。
これは、離婚、別居、同居いずれの道を選んだとしても言えることです。
皆様の前途に幸あれ。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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